石井 聡 石井 聡 アナログ・デバイセズ

スイッチング電源、PLL(Phase Locked Loop)、オペアンプは出力を帰還により制御し、安定な動作を実現するものです。これらを「系」として考えると、同じ考え方で取り扱うことができます。しかし各部で生じる位相遅れで、系の制御動作が不安定になりがちです。そしてこの系を安定化する「しくみ」について、その本質的な理解に難しさを感じることもあるでしょう。

このセッションでは、まず系を安定化させるしくみについて、発振条件という視点からアプローチしてみます。つづいて進み位相補償を実現するために理解すべき「ポールとゼロ」について実際の意味合いを説明し、その理解をもとに、どのようにして進み位相補償を適切に構成するかを解説します。

  • 負帰還系の安定性とは
  • ポールとゼロとは
  • 進み位相補償とその狙い方
  • 落穂ひろいとまとめ