Q:
AD8421の増幅率を決める方式として、DAコンバータ等の外部電圧によって増幅率を決定したいです。
増幅率としては、15倍から2500倍で変化させたい。
このような使い方は可能でしょうか。
A:
計装アンプAD8421は外部に抵抗RGを接続することでその動作増幅率を設定することができます。
ひとつはデジタル・ポテンショメータをRGのかわりに使用することですが、ご質問のように増幅率としての範囲が広い場合には、抵抗値が合わずに目的とする動作増幅率の設定ができません。
また、計装アンプはプラス入力端子とマイナス入力端子が鏡面としてバランス(とくに容量)がとれている必要があります。このバランスが低下するとCMRR特性が低下してしまいます。また周波数特性にもあばれが生じます。
デジタル・ポテンショメータを使用した場合には、A/B端子とW端子の間の容量が適切にバランスをとることができないという懸念があります。
またRGを実際の抵抗として、これを複数配置し、マルチプレクサでICのRG端子と接続するという回路も考えられます。
しかしこれも単純に回路を構成すると、計装アンプのプラス入力端子とマイナス入力端子の間で容量のバランスが取れない可能性があるので、要注意です(CMRR、周波数特性含めて)。
バランスをとる一つの方法として、以下に紹介するアナログ・デバイセズの記事があります。この記事のうち図2の構成です。
この記事の図2の構成は、RGを設定する一つの抵抗を上下2個に分割し、それを複数配置し、それぞれをアナログ・スイッチで切り替えるというものです。ただし周波数特性についてはアナログ・スイッチ分の寄生容量が依然ありますので、十分に注意が必要です。
一方で、AD8421のRGは固定にして、その後段にシングルエンド信号を増幅するオペアンプを用意し、ここにデジタル・ポテンショメータを使用して、可変増幅率を形成するというアイディアも考えられます。
これであれば初段のCMRRや周波数特性の心配をぜずに可変増幅を実現することができます。
しかしこの場合は、AD8421のRGを変化させる場合と比較して、計装アンプ自体の入力換算ノイズの影響度が変わってしまいますので、この点についても考慮が必要です。
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